【産婦人科における看護師さんの業務と求人】
産婦人科で働く助産師さんには、どのような業務が期待されているのでしょうか。ご存知のように、産婦人科では妊娠~出産までの介助+婦人科の病気を扱います。法律上、看護師さんは内診などの助産業務を行うことが禁止されています。※1
しかし、実際の現場では、医師の診療介助の業務として妊娠・出産に数多く関わります。特に助産師さん不在の産婦人科のクリニックでは、看護師さんがメインとなって幅広い業務をこなしていらっしゃるところもあるようです。
また、産科や産婦人科の数に対して、助産師さんの絶対数はまだまだ不足しています。そのため、助産師さんが慢性的に不足している産婦人科では、助産師さんと看護師さんの業務がはっきり分かれていることがあります。例えば、助産師さんは助産に関わる業務だけを行い、その他の業務と婦人科に関わる診療介助・療養上のお世話は看護師さんが行うという具合です。
こうした産婦人科の業務実態から見ると、看護師さんの幅広い活躍が産婦人科における安心・安全な医療を支えていると言えるかもしれません。「助産師・産科+ナース」の求人サイトでは、正看護師/産婦人科で検索すると、236件もの求人がヒットします。ぜひ一度検索してみてください。
【産婦人科における医師不足と看護師さんの求人】
厚生労働省の統計※2では、2015年時点で産婦人科を標ぼうする一般病院は1159施設、診療所は3105施設となっています。(この統計には、産科のみもしくは婦人科のみの標ぼうは含まれていません。)実は、産婦人科を標ぼうする医療施設は、年々減少しています。年次推移を見て20年前と比較すると、産婦人科の医療施設は約1割近くも減少しています。こうした背景には、どんな理由があるのでしょうか。
産婦人科の減少には、やはり少子化による産科医師不足が関係していると言えるかもしれません。分娩数の減少→産科医師の不足→産婦人科病棟や診療所の閉鎖・混合病棟への転科・産科のみへの縮小など、結果として産婦人科が減少しています。では、産婦人科の減少や医師不足は、看護師さんの求人を圧迫するのでしょうか。
【女性産科医師の増加で働きやすい職場に】
産科医師不足の実態についてもう少し詳しく見てみましょう。2015年に出された産婦人科医療の実態報告※3によると、新たに産婦人科を専攻する医師の減少、30代の男性産科医師が減少し、替わりに30代の女性産科医師の増加が報告されています。そして、30代の産科医師の7割は地域周産期母子医療センターに在籍していますが、そのうち女性医師は早期に病院や診療所に移籍する傾向が見られているようです。これは女性産科医師自身が、出産・子育てをする時期に入るためです。
2012年に厚生労働省では、女性医師の増加傾向を受けて、女性医師が働きやすくなるための支援策を打ち出しています。「医療機関における仕事と家庭の両立ができる働きやすい職場環境の整備を行い、離職防止や再就業の促進を図る」※4というものです。出産・子育て中の女性医師が同じ職場にいることは、同じく出産・育児をしながら働く看護師さんにとっても働きやすい職場となるのは間違いありません。こうした観点から、産婦人科の求人を検索してみるのはいかがでしょうか
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※1 日本看護協会「分娩期における医師、助産師、看護師の役割について 」
※2 厚生労働省「平成27年(2015) 医療施設(動態)調査・病院報告の概況 」
※3 厚生労働省「産婦人科医療改革グランドデザイン2015」
※4 厚生労働省「女性医師に関する現状と 国における支援策について」